どんどん増えていく当店の機械・道具・設備です。

機械で出来る仕事は機械に任せて、手仕事を極力減らして仕事の効率化というのが、当店の方針です。

は使用頻度です。


油圧クリッカー(プレス機) ★★★★


 
 日本製のクリッカーは丈夫すぎて全く壊れない、しかもメンテもほとんど必要なしなので、新品のクリッカーが売れず、ほとんどの油圧プレスメーカーがつぶれてしまったそうです。私も中古で買いました。3年以上使っておりますが、配線が断線した程度で全く壊れる様子がありません。

 革と抜き型(刃型)を乗せて、このクリッカーで押さえると、カメラ革の形になって革が抜けます。
 なので、当店のカメラ革や革ケースは手でチマチマと切ったりしません。プレス一発です。
 革製品も打ち抜きができるようになると、趣味の延長レベルから脱却でき、プロの製品に近づきます。また一時間かかるような複雑なカットも数秒でできるので、生産力が上がり、製品価格が下がります。100枚カットしても100枚全く同じ形でカットできますので、製品の精度が上がります。
 ただ刃型を作るのにある程度お金ががかるので少量生産には向きません。

 その他、一工夫をすれば、革同士の圧着に使えるので非常に重宝しております。Gクリアーで貼り合わせて、ハンドローラーで押さえる程度の接着とは、そもそもレベルが違うという接着ができます。接着って本来こんなに強いものなんだと、実感できます。

 図面と革を送っていただければ、刃型製作と打ち抜き加工までいたします。お気軽にご相談ください。



油圧クリッカー(プレス機) 2台目 ★★★★★



 当店で一番活躍している機械が、このクリッカープレスです。
 上の古い日本製と比べて、パワーが2倍ぐらいあります。中国製ですが新品です。
 刃型の高さを自動調整して圧をかけてくれます。これは意味がわからないと思いますので、動画をご覧下さい。



動画が見られない方は、Youtubeへの直リンクでご覧下さい。

パワーも大きければ良いというものでもなく、小さな刃型を使うときなどは小型のクリッカーやMAIIIハンドプレスなどを併用しております。


油圧クリッカー(プレス機) 3台目 ★★

2011年12月28日、売却



100Vで動く5トンパワーの小さなクリッカープレスです。裁断天板の大きさは180mm x 400mmほどです。
小さい物を打ち抜くときに重宝します。Lucris MAIIIハンドクリッカープレスと用途はかぶっておりますので、あまり出番はありませんが、小さな刃型でたくさん打ち抜きという場合は、人力を使わないですむこのクリッカーが役に立ちます。







油圧クリッカー(プレス機) 4台目 ★★ 売却済み



100V家庭用電源で動く小さめのクリッカープレスです。0.75kwのモーターを積んでおります。
2011年12月19日。中国から輸入しました。部品が間違っていてきちんと動かないなどのトラブルがありましたが、自分たちで直して完動品になりました。

天板(圧盤)サイズ:370mm(横) x 30mm(縦) 、裁断板サイズ:660mm(横) x 350mm(縦)、重量380kg。
アルミヘッドではないので、両刃の刃型は使用できません。



売却済み


工業用ミシン 三菱 LY2-3300+パナサーボ ★★★★



 当店の革縫製本縫いメインマシン。サーボモーター(デジタル制御)仕様ですので、フットスイッチの踏み加減で、分速30針ぐらいから分速3000針ぐらいまでスピードコントロールが自由自在。
 フットスイッチを離した瞬間に縫い針が止まり(オーバーランをしない)、針が最下点(釜に上糸がかかった瞬間の状態)でホールドされますので、複雑な曲線ステッチワークも文字通り一針一針の縫製ができます。
 サーボモーターの出力は何と500w。余裕のパワーが醸し出す道具の心地よさが実感できます。糸がトラブルを起こしても、平気で糸をブッちぎって走り続けます(ケブラーでもです)。
 また倍釜ですので、下糸がたくさん巻けます。たまに普通釜ミシンを使うと、頻繁に下糸が無くなり「またかよ、、、」とウンザリしてしまいます。
 縫い心地は最高です。ミシン縫いという行為が大好きになれます。

実際に動いている動画はこちらのリンクをご覧ください。
他の動画リンク(youtube) GX200ケース



八方ミシン 



 はっぽうミシンと読みます。やかたミシンではありません。

 縫い方向は360度自由自在という驚くべきミシンです。どう考えても手縫いしか無理だろう、みたいな筒型とか箱形の縫製でもこれですんなり縫えてしまいます。
 ただ上送りのみ(下送りなし)なので、押さえがやたらごつく、ヌメ革だと送り傷が派手に付くのが難点。このためヌメ革の縫製時には、傷防止のテープを貼ってから作業をしないといけません。

 手前についているハンドルが動力です(つまり手回し)。ハンドルに汚い矢印が書いてありますが、これは私が回す方向を間違えないように書いたものです。反対方向に回しても返し縫いはしてくれません。現在は200wのクラッチモーターをつけて動かしています。

 この八方ミシンは台湾製ですが、なかなか使えますが、ミシンとしての使い心地はほとんど最悪で、上の平台メインマシンのスムーズでリズミカルな縫製の後にこれを使うとウンザリします。ある程度特殊なものですから、まあこんなものでしょう。でもミシンは中古でも日本製だな。まずボビンケース、これが何というか今ひとつの気がしてなりません。
 
 実際に八方ミシンを使った縫製行程


縁漉き機(へりすきき)★★


 革を部分的に薄く削るための機械です。革ケースなどに使います。
 こちらも台湾製です。Nippiのヘリ漉き機普及型のコピーと思われます。
 普通に使えます。革包丁で漉くとかやっていたら当店は全然間に合いませんので、重宝しています。



4本糸ロックミシン 

 布などの端がほつれないようにかがり縫いをするミシンです。
 切った途端に布の端がほつれてくる帆布の縫製にはとても重宝します。



レーザー加工機 ★★★

 便利です。貼り替え革のカット精度は抜群です(+-0.05mm)。おそらくカメラメーカーよりも正確だと思います。
 レーザー加工 のページをご覧ください。



Tippmann Boss 手動縫製機 

 

上の写真をクリックで大きな画像をご覧いただけます。
 
アメリカ製手動極厚物縫いミシン。0番糸で1cm厚のサドルレザーぐらいでも余裕で縫っていきます。
実際2cm厚のサドルレザーを縫いました。これだけ厚くなると、ハンドルも相当重くなります。



実際に縫っている作業の動画リンク(youtube)

 さすがのアメリカ製。細かいところはとてもいい加減というか雑な作りです。日本製品に慣れた身からするとその大雑把さに驚かされます。
 
 手動です。ハンドルをガチャガチャやりながら縫っていきます。なぜ手動かというと、カウボーイの馬の鞍とかの修理のため、革職人がこのチップマン ボスミシンを現地(荒野の真ん中、当然電気コンセントなどない)に持って行って出張修理をしたためとか何とか。それは本当かな?と思ってしまいますが、使ってみると案外、本当かもしれないね、という気もします。手縫いでは1cmの厚物革を効率よく縫うなんてことはできませんから。
 下糸は電動ハンドドリルの先にボビンをくっつけて巻けという豪快なものです。

 買ったはいいけど、果たして何に使おうか?と、当店ではあまり必要のないミシンです。店主がどうしても欲しい、という興味だけで買った製品です。誰かこれを使って作る商品の良いアイデアを何か出してくださったら、何か差し上げます。


細革切り機



 延々と革を細くカットする,、つまりそれだけの機械なのですが、いやはや非常に便利なものです。

 あっという間に大量のストラップがカットできてしまいます。この状態から、ミシンがけをして、コバ処理をしてと結構面倒な作業は残っているのですが、50本ぐらいはあっという間です。



 購入したのは、青春ミシンオンライン(http://www.dangu55.com/)という東大阪のお店です。
 ここの店主さんが、これがもう親切を絵に描いたような人で、いろいろな知識が豊富なので、私もちょくちょく訪ねて行っております。会うたびにプロしか知り得ない様々な知識を教えてもらっております。
 青春ミシンオンラインで何か購入しても絶対に後悔しないと、私が保証できます。皆さん、工業ミシンの購入を考えているのでしたら、一度店主の池田さんに相談してみてください。お店と言うよりも工房ですが、できれば実際に訪ねてみて店主の池田さんに会って相談するのが良いです。ミシンだけではなく、こういうことを便利にやる機械はないのか?とか相談するといいですよ。
 機械だけではなく、本当に様々なネタが手に入り、あなたの仕事の幅が一回り広がります。



Seiko TE-6 シリンダーベッドミシン(腕ミシン)

写真はまだです。
まだモーターもつけていません。忙しいので、セットアップはいつになることやら、、、




ハンドクリッカープレス Lucris MAIII ★★★



 いわゆる裁断機です。赤い裁断板の上に革と刃型を載せてハンドルを押すと素材がカットできます。
 下の画像のようにかなり厚い物がカットできます。普通のハンドプレスクリッカーではこれぐらいの厚い革になると刃が立ちません。
 当店は油圧クリッカーを持っておりますが、それでもこのハンドクリッカープレスは大変重宝いたします。
 何と言っても、電気代がかかりません。力のかけ具合が手応えでわかるので、余計な力をかけて刃型を痛めたり、裁断板に食い込ませてしまったり、ということがありません。カメラ貼り替え革ぐらいの小さなものでしたら、これですべて済ませています。最近は当店のスタッフと私が、交互にこのクリッカープレスが空くのを待っていたりします。もう一台あると便利かな、、、何台あれば気が済むんだ、、、



上の写真をクリックすると大きな画像をご覧いただけます。 

 当店が日本での独占輸入販売権を持って販売をしております。
 
  Lucris MAIII ハンドクリッカープレスのページをご覧ください。


足踏みベンディングマシン★★



 打ち抜き刃型を作るための刃を曲げる機械です。
 サンドヴィック"H"タイプというものです。

 フットレバーを踏むと、上の写真右にある凸側が凹側に押され、刃が曲がります(写真はフットレバーを踏んで刃を曲げている状態です)。曲げ具合はフットレバーの踏み加減で調整します。足でキコキコ踏みながら刃を曲げるという非常に原始的な原理の機械ですが、よく考えたものだなと感心してしまう加工機です。よくあるケトバシの一種だと思います。
 コツさえわかれば、案外ビギナーでもきちんとほぼ型紙通りに曲げられます。この足踏みベンディングマシンが出来てから、従来「火造り」と言われる手作りの刃型から、スウェーデン鋼刃型という曲げ刃型が普及し、一気に刃型の生産効率が上がり、ついでに刃型の価格も下がったそうです。
 
 私は刃型屋で修行したことはありませんので、見よう見まねで刃を曲げていますが、自分で使うぐらいのレベルでしたら、普通に刃型が出来ています(刃型を売るレベルではありませんので、念のため)。複雑な曲げがある刃型は外注していますが、簡単なものでしたら短時間で出来てしまいますので、大変重宝します。また材料費+自分の労賃のみで作れてしまえて、思い立ったらすぐ刃型製作に取りかかれるということは非常に有り難いです。

 実際に刃型を作っている動画です。店主の私が曲げています。










Landis 30 革割り機



革の厚みを調整する機械です。手動です。
レトロで格好良く、スローライフ的な外観で雰囲気満点です。
どのように革を割るかは動画をご覧ください。





Roland MDX-40



 三次元切削機です。
 3D CADで作った三次元モデルを形通りに削ってくれます。思い通りの形が自由自在、というほど簡単なものではありません。データを作って、セットして面出しして、エンドミルを交換して〜〜、さらにひっくり返して位置あわせをしてと、一体何工程あるのですか?というように、形になるまでには軽く気が遠くなるような手順を踏まないといけません。それでも手で削るという何年も修行しないと出来ない事をPCとこの機械でやってしまうのは、便利なものだと思います。
 当店では、この機械で革の絞り型を作る予定です。絞り型って外注すると、目が飛び出るぐらい高いです。これがあれば10個ほど外注することを考えると元が引ける予定です。
 
 今時は、紅葉まんじゅうの型を作る職人さんもこれを使うとか使わないとか。

退役済み



ゴム糊付け機



 ゴム糊を革に薄く均等に塗ってくれる機械です。
 驚くべき事に、ゴム糊を塗るだけのための専用機がこの世の中には存在するのです。
 専用機ですので、尋常ではない効率の良さです。たとえば1時間かけていたようなゴム糊塗りの工程が、ものの10分ほどで片付きます。

 このタイプは上タンクのタイプですが、下にタンクがあるタイプは、ゴム糊が送りローラーにすぐ絡まって非常に始末が悪いです。私が持っているような上タンクのものをお勧め致します。下タンクのものに比べてサイズも小さく、断然軽いです。仕事量にそれほど違いがあるとも思えません。

 使い方は以下のビデオをご覧ください。青春ミシンさんのYoutube動画です。この驚異的なマシンに感動した人は、青春ミシンさんにお問い合わせください。大して高いものではありません。ゴム糊付け作業が多い人でしたら、費用対効果は抜群だと思います。