『バーブル・ナーマ』について
بابرنامه(バーブルナーマ / Bāburnāma)
作品概要
『バーブル・ナーマ』(بابرنامه)は、ムガル帝国の創設者 ザーヒルッディーン・ムハンマド・バーブル(1483–1530年 / 888–937年 ヒジュラ暦)が 自らの生涯を綴った自伝です。フェルガナの君主としての幼少期、中央アジアの情勢、 サマルカンド争奪戦、カーブルへの移住、そして北インド(ヒンドゥスターン)征服にいたる波乱の生涯を、 年代順の日々の出来事として率直に記しています。
バーブルはこれをチャガタイ語(トルコ語)で書き、のちにその孫アクバル帝の命により、 宰相アブドゥル・ラヒーム・ハーン=ハーナーンが997年(ヒジュラ暦)にペルシャ語へ訳しました。 政治・軍事・自然・文化への鋭い観察を記した、中央アジア・南アジア史の最重要史料の一つです。
本デジタル版の特徴
全章の日本語訳を収録
ペルシャ語原典本文の翻訳を完了し、42部113章すべてを収録しています。段落ごとにペルシャ語の校訂テキストと日本語訳を対比して閲覧できます。
統合された用語集
本文中の人名・部族名・地名・官職名・制度名にインタラクティブなリンクが埋め込まれ、クリックすると詳細な解説が表示されます。
学術的翻字基準
ムガル史・ペルシャ語史料の学術基準に基づき、イダファを「-イ-」で統一した固有名詞表記を採用しています。
構成(全42部・113章)
ペルシャ語バーブル・ナーマの本文を、時代と主題に沿って42部113章に編成し、全章の日本語訳を収録しています。
- 第1部〜第4部: 序文、フェルガナの記述、ウマル・シャイフ・ミールザーの時代、モンゴル・ウルスとユースン・ハーン
- 第5部〜第17部: 899〜906年 — 即位、サマルカンド争奪、山岳流浪、カーブルへの道
- 第18部〜第25部: サマルカンド再征服、シャイバーニー・ハーンとの戦い、カーブル征服
- 第26部〜第41部: カーブル領有の安定、ヒンドゥスターン遠征、パーニーパットの戦い、ガーグラ川の戦い、跋文
- 第42部(附録): パンド・ナーマ(戒めの書)
底本について
本サイトのペルシャ語原文は、ボンベイ1308年(ヒジュラ暦)石版版(ミールザー・ムハンマド・シーラーズィーこと 「マリク・アル=クッターブ」刊)をスキャンした画像からOCRにより翻刻しています。この版では訳者の名が 誤って「ビーラム・ハーン」と記されていますが、これはアブドゥル・ラヒーム・ハーン=ハーナーンの父の名であり、 校訂の際には実際の訳者名に置き換えています。
閲覧のしかた
目次から各章を開くと、日本語訳が段落ごとに表示されます。 訳文をクリックすると、対応するペルシャ語原文が直下に現れます。 章ページでは文字サイズの調整もできます。